看護教員の道を歩み続けて

DATA
山田 智子
東京都福祉保健局
医療政策部
看護人材担当課長
(2023年4月1日時点)
看護教員経験年数
22

question 1
看護教員養成研修がどのように生きているか

 私は、この研修の前身である看護教員養成研修を修了しました。当時から変わることなく、看護教員養成講習会では、日々の看護教員の業務に直結する内容を具体的にご指導いただくことができました。その中でも「講義の授業案作成の仕方」「実習指導方法」「看護教員としての在り方(いろは)」は実践的です。教育実習で担当いただいた先生の言葉は忘れることができません。多くを語る方ではありませんでしたが、確信をついた助言をいただき、「学生の中の看護の芽を看る」という教育の本質を教えていただきました。今だからこそ、研修の学びの貴重さ、自分の基礎を形成しているかがわかります。 看護教員は生涯自己研鑽の日々が続きますが、看護教員研修は、そのスタート地点と言えるでしょう。

question 2
看護教員という道を選んだ理由

 臨床看護師として10年を経過したとき、看護師としての自分のこれからを考えました。
 その頃は、認定看護師や専門看護師になる選択肢がない時代で、臨床看護師として臨床看護を極めるか、看護教員として看護基礎教育の道を進むか二者選択で悩みました。私は、「一度、しっかりと看護基礎教育を勉強してから、病院で現任教育をやりたい」と腹が決まり、看護学校に転勤しました。

question 3
看護教員の魅力とは

 看護学生とともに、常に、看護の本質を問い続けることができることだと思います。
 看護教員は、どんなに社会が変化しようとも、その時々に、患者様にとって何が最善の看護なのか、看護師としての在り方をふくめ、看護学生とともに考え、振り返り、学ぶ事ができます。学生の言葉は誠実で、いつも新鮮でときに大いに刺激的です。一筋縄でいかない学生もいて、試行錯誤で関わることもありました。しかし、そういった学生に対する指導経験ほど、自分自身を成長させてくれたと思います。 また、自分自身は一人の看護師でしかありませんが、看護教員となれば多くの新人看護師を社会に送り出すことができます。看護教員なくして、現場に看護師は輩出できません。未来に向けて、新人看護師を送り出すことのできる看護教員は、看護界にとって、なくてはならない役割であると考えます。

question 4
仕事の印象に残っているエピソード

 自分で考えることや他者を思いやることが苦手で、うまくいかないことは人のせいにするばかりのため、実習指導に困難を極めた学生がいました。何とかしたいと看護教員同士知恵を絞り、情報を交換し、指導方法を学びあいました。チームとして学生に関わることで活路を見出すことができた学生がいました。看護教育も看護実践と同じ、教員同士互いにフォローし合い、ワンチームになれる看護専門学校の良さを実感した経験を忘れることができません。

看護教員の道を歩み続けて

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