令和2年度

東京都看護教員養成研修の閉講式が行われました

 令和3年3月17日(水)14時から東京都社会福祉保健医療研修センターに於いて、規模を縮小し閉講式を挙行しました。当財団が、東京都より事業を受託し、今回9回目の修了生を送り出しました。今年度修了生27名含め321名の看護教員が誕生しています。
 今年度は、新型コロナウィルス感染症の影響で開講が延期となり、6月15日スタートでした。オンライン授業と対面授業を併用した授業は当初もどかしさもありましたが、研修生一人ひとりの高い志がそれを見事にカバーし本日晴れてこの日を迎えることができました。
 「修了証書授与」では、東京都福祉保健財団杉村理事長から小池百合子東京都知事名の修了証書を一人ひとりに直接手渡されました。
 理事長の式辞では、「新型コロナウィルス感染拡大という大変困難な状況において、共に悩み・苦しみながら目標達成したこの研修は、皆さまの将来にとってかけがえのない宝になると信じている。今後は医療従事者、看護教育者の一員として、多くの困難に立ち向かっていける看護師の育成に貢献してほしい」との言葉が送られました。最後に修了生代表から「当初オンライン授業にうまく適応できるか不安があったが、今では強みとなった。おかれた環境で精一杯役割を発揮するのが看護師、看護教員。今後も課題をチャンスと捉え、研修で得た強い気持ちを持ち理想を実現していきたい」と決意が述べられました。  修了生は爽やかな表情で巣立っていきました。柔軟な発想力、困難に立ち向かう力強さで看護教育界に新風をもたらすことを楽しみにしています。

閉講式

専門領域別看護論演習で専門性の追究 !!

 本研修のカリキュラム、35単位870時間の最後の演習として「専門領域別看護論演習」(2単位60時間)を位置づけています。目標は、「専門領域別の看護学の基本的な考え方や各看護学の特徴についての理解を深め、専門領域における専門性を明確にする」としました。
 まず、研修生が興味・関心のある専門領域を一つ選択し、グルプ編成しました。それぞれの領域の特徴、現状と課題を話し合い、テーマを設定し、そのテーマを踏まえ「内容抽出、授業方法」について考察しました。こだわりのテマは、「看護の楽しさや喜びを知ろう」(基礎看護学)、「相手の気持ちを察するコミュニケーション」(基礎看護学)、「臨床判断基礎的能力育成に向けたシミュレーション教育への挑戦」(成人看護学)、「その人のその人らしい生を全うするための支援」(老年看護学)、「対象を生活者と捉え支援する」(在宅看護論)、「継続看護に着目した母性看護学の授業構成の検討」(母性看護学)でした。これまでの既習学習や熱い思いが溢れ出し、活き活きと語り合っていた姿が印象的でした。
 3月10日Ⅰ・Ⅱ限に演習のプロセス・成果を発表し合いました。最後の演習にふさわしいアカデミックな発表・討議となり、学術会議さながらでした。発表後は、研修生が主体的に共通テーマを設定し「領域別横断」「内容精選」について討議しました。専門性の追究、そして全体を俯瞰して討議する姿は自信に満ち溢れていました。 今後もこだわりや熱い思いを大切にし、看護や看護教育を追究し続けることを期待しています。

看護学教育実習を体験し一段と成長しました !!

 看護学教育実習で教育活動を体験することは、看護教員のあり方やその価値を学ぶ重要な意義があります。
今年度は新型コロナウィルスの影響で、多くの看護学校では通常の臨地実習はできていません。それに伴い教育実習で臨地実習指導をどうするか検討しました。その結果、「講義」は従来どおり実習校で実施し、「臨地実習指導」に関しては、補完代替する教育方法として研修センター内でロールプレイを取り入れた実習形態としました。
 こうして研修の山場である教育実習が11月中旬スタートしました。研修生27名が都内13校の看護専門学校に分かれての実習となりました。教育実習前には、演習講師や実習校の教員の指導を受けながら指導案の作成・修正を何度も何度も繰り返してきました。そして、いよいよ学生を前に90分の授業の実施です。終了後「学生の反応が温かかった」「自分の看護観が伝わった気がした」「手作り教材に学生が興味を示してくれた」と達成感に満ち溢れやや興奮気味でした。
 三週間の教育実習終了後、研修センターに戻りグループワーク・発表・討議を行い学びの共有・深化を図りました。(写真はその時の様子です) 「単元考察がいかに大切かわかった」「思考を揺さぶる発問をするにはどうしたらよいか」「教材研究は何のためにするか目的が大切」「コロナ禍で学びを保障する教職員の対応について」など質の高い討議がなされました。
 教育実習前の不安な表情から一変し、自信に満ちた溌溂とした表情で語りあっていたのが印象的でした。学生や教員の皆様からたくさんの宝物を頂き、体験からの学びの大きさを改めて実感しました。
 「教員は大変だがやりがいがある」「学生の成長を楽しめる教員になりたい」と将来像にまで言及していました。実践的な看護教育方法の学びに留まらず、将来の看護教員としての礎となる看護教員の在り方まで発展させることができました。
 支えて下さった実習校の先生方、学生の皆様ありがとうございました。

写真:看護学教育実習

臨地実習指導方法演習 ロールプレイの実施

 11月6日臨地実習指導方法演習の発表をしました。臨地実習指導方法演習は、「学習理論を応用し、看護学教育の教授・学習活動における指導計画・指導案作成の実際を学ぶ」 ことを目的に1単位30時間で設定しています。臨地実習指導方法の講義、1単位30時間を履修後、教育実習校から招いた演習講師のアドバイスを受けながら各自が臨地実習指導の指導案を作成しました。二週間という短い期間でしたが、研修生は底力を発揮し、目標から指導内容抽出、週案・日案まで作成できました。
 作成した指導案の特徴や工夫点などを発表(写真左)後、日案の一部をロールプレイ(写真右)しました。ロールプレイでは、研修生それぞれが教員・学生・患者役に徹し、臨場感あふれていました。その真摯に学ぶ姿は新鮮で感動しました。その後の討議では、指導内容・指導方法が適切かどうか、教員側・学生側の視点で振り返りました。臨地実習指導の経験のない研修生がほとんどです。ロールプレイをすることで臨地実習での教員の役割がイメージ化できたようです。また「学生の気持ちがよく理解できた」と言う声が多く聞かれました。学生を理解した上で、教員としてどのような指導内容・指導方法が適切か、また教材化することの重要性を学ぶ貴重な体験となりました。
 臨地実習は学生に看護の楽しさ・奥深さを学ばせる絶好のチャンスです。今後も臨地実習指導法を探求し続けることを期待しています。

写真:臨地実習指導方法演習
写真:臨地実習指導方法演習

10月20日模擬講義を実施しました

 模擬講義は、看護学教育方法演習3単位90時間の中の一部として実施しています。科目目標は、「(1)授業科目1単元の指導計画及び本時の指導案を作成できる。(2)作成した指導案を基に模擬講義を実施し、評価・修正できる」と設定しています。
 今年度は開講を延期したため他の演習科目と重複しタイトなスケジュールでしたが、研修生全員が、模擬講義を実施できるまでに成長しました。グループ毎に配置されたベテラン講師の指導を受けながら、教育実習校の教育理念・目的・目標の解釈から単元の指導計画・本時の指導案まで、一貫性をもたせ授業案を立案しました。単元考察や指導内容の精選、指導方法の工夫で研修生は大いに悩み苦しみました。行ったり来たりする思考のプロセスで、教材への解釈や学生観が深まり、授業を組み立てる力が確実についてきているのが手に取るようにわかりました。
 模擬授業では、「説明、演示、発問、バズセッション」などの教授技術を用いて、それぞれが工夫を凝らしていました。中には、豊かな発想で教材作成をした研修生もいました、研修生が手作りした教材(写真2 内視鏡ファイバースコープ、写真3 自己導尿用カテーテル、座薬送入自助具)です。講義の対象である看護学生は、今年度、臨地実習も思うように実践できていません。このような手作りの教材は、理解が深まるだけでなく教育実習生の熱意が伝わり学生の心に響くことでしょう。
 模擬講義は、仮説である指導案を基に実施することにより、授業案の設計、授業の実施段階における修正・改善点を明らかにする意義があります。優れた授業は、何を(内容)、どのように(授業方法)するか、両方揃っていることが大切です。教育実習での本番に向けて模擬講義を繰り返し、よりよい授業実践を目指してほしいと願っています。

写真:模擬講義
写真:内視鏡ファイバースコープ
写真2 内視鏡ファイバースコープ
写真:自己導尿用カテーテルほか
写真3 自己導尿用カテーテル、座薬送入自助具

9月8日看護論演習の発表会をしました

 8月4日から看護論演習がスタートしました。研修開始後初めての演習科目です。それまでオンライン授業が主でしたので、研修生同士お互いの名前と顔が一致しないままグループ毎に分かれ、対面で討議することとなりました。
 演習時間22時間という短い期間の中で「自己の看護実践を振り返り自己の看護観を明確にする」ことを目的に討議します。看護の祖であるフローレンス・ナイチンゲールの理論を題材にして自己の看護実践を振り返り看護観を深めました。
 演習当初は研修生同士、遠慮がちに発言する場面もありましたが、回が進むごとに「ナイチンゲールの理論は新型コロナウィルス禍の今、時代を超えて通じる。」「自分が行なってきた看護を振り返るチャンスがなかったが改めて看護の基本を考えられる」「看護をこんなに真剣に話せて楽しい」「言語化するのが難しい」など実践と理論を往還させながら看護を熱く語っていました。
 演習の後半、全グループ発表し合いました。同じ題材でも各グループがそれぞれ異なった切り口で、「看護とは何か」深く掘り下げて意見交換をしていました。看護の素晴らしさ・奥深さを語るその姿に頼もしさを感じました。
 今回の学びは、教育実習の中で看護を学ぶ学生に生き生きと伝えられることでしょう。

写真:看護論演習の発表会

6月15日開講しました

 令和2年度東京都看護教員養成研修は6月15日に開講しました。感染状況を見ながらオンライン授業と対面授業を併用して実施しています。
 ガイダンス後、研修生一人ひとりに1分間スピーチをしてもらいました。ソーシャルディスタンスを確保するため物理的距離を取りましたが、心理的距離感はぐっと近づき、研修生の表情が一気に和みました。
 開講が延期された研修生は、不安と期待でこの一ヶ月余り過ごされていたことがひしひしと伝わりました。その後、早速、始まった対面授業では、研修生のキラキラ輝いた瞳、熱意に圧倒されました。今後、「三密」を防ぎながらの授業となりますので、今までの様な講義や演習での学びを得ることは難しいかも知れません。しかし、研修生の高い志がその不足をカバーすると確信できた瞬間でした。
 今後も感染リスクは、常に存在します。「三密」を防ぎながらも「密」な人間関係を築き、同じ目標をもつ仲間の絆を深め、共に成長されることを期待しています。そして、この非常事態ではありますが、27名の研修生全員が目標達成し修了できるよう、知恵を絞り「学び」の支援をしていきます。

平成31年度

東京都看護教員養成研修の閉講式が行われました

 令和2年3月4日(月)14時から東京都社会福祉保健医療研修センターで閉講式が行われました。今年度は、新型コロナウィルス感染拡大防止のため規模を縮小して挙行しました。当財団は平成24年度からこの事業を東京都より受託しており、本年度で8回目の修了生を送り出しました。8年間で合計294名の看護教員が誕生し、都内のみならず全国で活躍しています。
 今年度の修了生29名は、昨年5月から11か月間、基礎分野・教育分野、専門分野の講義・演習・教育実習、35単位870時間全て修了し晴れてこの日を迎えることができました。
 修了証書授与では、東京都福祉保健財団杉村理事長から小池百合子東京都知事名の修了証書を一人ひとりに手渡されました。
 理事長の式辞では、「看護職には、これまで以上に多様性・複雑性に対応した看護を創造する能力が求めらる。この研修を修了できたことに自信と誇りをもち、さらなる飛躍を期待したい」との言葉が送られました。最後に修了生代表から「研修で得た知識や体験、仲間との出会いは大切な宝。つらく苦しい時もあったが仲間と切磋琢磨しながら学び続けた日々は、楽しく充実していた。成長している自分に喜びを感じる」との謝辞がありました。これまでの研修を思い出し涙する修了生もいました。式後、財団の教育担当者から修了生一人ひとりに贐のメッセージカードが手渡されました。
 修了生は爽やかで凛とした表情で巣立っていきました。この研修で学んだことを糧に、それぞれの分野で学び続け、成長することを心から願っています。

写真:令和元年度閉講式

看護学教育実習での体験が血肉に !! (令和2年1月更新)

 看護学教育実習は看護教員を目指す研修生にとって欠かすことのできない重要な学習です。以下の目標達成を目指し取り組みました。「①講義および臨地実習指導を体験し、実践的な看護学教育方法を学ぶ。 ②看護学生を個人および集団として理解する。③看護教員の役割を体験し、教員としての自覚を持つ。④実施した教育活動を評価し、看護教員としての自己の課題を明確にする」です。
 11月の一か月間、都内13校の看護専門学校に分かれ実施しました。7月から10月末まで、看護学教育方法演習、臨地実習指導方法演習で演習講師や実習校の教員の指導を受けながら指導案の作成・修正を何度も繰り返してきました。

 指導案を作成し実施・検証する途上で、教材や学生の捉え方、授業展開や臨地実習指導の難しさを体験的に学びとっています。その体験を通して、教員として必要な能力が磨かれ一段と成長しました。まさに「学んで思わざれば則ち罔し、思うて学ばざれば則ち殆うし」(孔子 論語)です。体験での学びが血肉となり本物の力がついたように思います。
 教育実習終了後、センターに於いて教育実習のまとめとしてグループワーク・発表・討議を行い13校での学びを共有・深化しました。 写真はその時の様子です。
 実習前の不安は、達成感・自信に満ちた晴れ晴れとした表情に変化していました。それは、研修生一人ひとりが自分の限界に挑み精一杯努力したからこそと言えます。その頑張りを支えて下さったのは、紛れもなく指導者の方々や学生の温かさです。感謝の言葉を口々に語っていました。そして、「学生にとってロールモデルとなるよう常に自身の在り方を考え行動していきたい」「常に学生第一に考えたい」「自分自身、勉強し続けることが必要」など口々に語っていました。
 講義や臨地実習指導の実践的な看護教育方法の学びに留まらず、将来の看護教員としての礎となる看護教員の在り方まで発展させることができました。
支えて下さった実習校の先生方、学生の皆様に心から感謝致します。ありがとうございました。

写真:看護学教育実習

「看護学教育方法演習」模擬講義の実施(令和元年10月更新)

 看護学教育方法演習は、他科目と比べ最大の単位・時間数(3単位90時間)を設定しています。科目目標は、「①授業科目1単元の指導計画及び本時の指導案を作成できる。②作成した指導案を基に模擬講義を実施し、評価・修正できる」です。授業方法は、6月から9月末までの4ヶ月間、演習という学習形態をとっています。看護学教育方法論を学んだ後、この看護学教育方法演習に取り組み指導案を作成します。指導案は、授業を実施するための計画書、いわば授業の青写真です。
 11月の教育実習では、実習校で全員が90分の講義を実施します。今回の演習では、教育実習で実際に講義予定の単元・主題で個々に指導案の作成をしました。模擬講義では、その青写真を基に本時の指導案の中の20分の展開部分を実施しました。模擬講義の目的は、仮説である指導案を実施することにより、授業案の設計、授業の実施段階における修正・改善点を明らかにすることです。体験してみなければ気づけない多くのことを学びとりました。この体験を通じて学びとった知見がよりよい授業をつくりあげていく原動力になります。
 指導案づくりは、単に与えられた形式に従って必要事項を記載すればよいのではなく、その背景にある教材と学習者への理解とその解釈や対応策が根底になっています。よって、指導案を作成する回数を重ねる度に、教材への解釈の角度が鋭くなり、学習者の思考や行動の個人差にも敏感になり、この過程で教育実践能力が向上していきます。
 実際の教育現場では、演習で実施した時の様にきめ細かい指導案を毎回作成するのは難しいですし模擬講義を実施するのも限界があります。しかし、今回、一つの指導案づくりに徹底的に取り組んだ過程で、それらの底に流れている法則を体験的に習得した力は、今後必ずや自己成長を促すと確信しています。

写真:看護学教育方法模擬講義の実施

「看護学教育方法演習」グループ発表 (令和元年8月 更新)

 5月の開講以来、看護教員に必要な知識・技術を学び始め3ヶ月が経過しました。本授業は、31科目のうちの1科目で看護学教育方法演習(3単位90時間)の中間のグループ発表です。看護教員が授業を実施するために必要な授業案作成のプロセスを学ぶもので、11月から始まる看護学教育実習の前に位置づけています。
 まず、グループ毎に教材の教育課程から看護学校の教育理念・教育目的・目標を読み解き、その後、単元指導計画の立案をしました。指導内容の抽出にまで辿り着くプロセスでは、研修生同志、共に悩み・苦しみながら思考し迷路に入ってしまうことも多々ありました。暗いトンネルから抜け出せたあとは、爽やかな表情に変わっていました。グループ毎に配置されたベテラン講師のアドバイスを受けながら、行きつ戻りつしながら多角的な視点で深く解釈し、指導計画を立案していきました。
 質疑応答では活発な意見交換がなされ、その自信に満ちた活き活きした姿に3ヶ月の成長を実感しました。
 1人では考えが及ばないことも、演習では他の人の意見に耳を傾け、知恵を出し合い討議を深めることができていました。終了後、ある研修生は「共に苦しみ、共に喜び、時には競いあいながら取り組んだ。ひとりで取り組む学習も大切だが、グループでの学びの成果や達成感はたとえないようもなく大きなものだった」と言っていました。これはまさに対面式授業ならではの協働学習の成果であると確信しました。こうして階段を一つずつ昇っていき9月以降は、個人での授業案作成、模擬講義の実施へと進行します。
 演習や教育実習での基本的な学びが、将来の看護教員としての素地を育んでいきます。研修生一人ひとりの頼もしい教員像を想像しながら充実した時間を過ごしました。

写真:看護学教育方法演習グループ発表

30名の研修生を迎え、開講式を行いました

 4月25日(木曜日)、平成31年度東京都看護教員養成研修の開講式を行いました。全国12か所の都道府県で開催される「専任教員養成講習会」ですが、東京都の本研修は昭和46年から実施されている歴史ある講習会です。これまで2411名の方が修了しています。当財団では平成24年度に東京都から受託しており、7年間で265名が修了し看護教育の現場や臨床で活躍しています。
 今年度の看護教員養成研修生30名の方々は、既に看護学校で教員として働いている方、病院で臨床指導者として看護学生の指導に関わっていた方、これから看護教員を目指したい方など様々です。
 開講式では、当財団の杉村栄一理事長から「社会が必要とする看護師を養成するには、教え導く看護教員の力量が鍵となる。今の気持ちを忘れず、主体的に、一つでも多くのことを学んでほしい」と式辞がありました。主催者を代表して田中敦子医療改革推進担当部長から2025年問題に触れ「今後、医療人材とりわけ看護職員の人材育成が極めて重要である。本研修での看護教員としての学びに大いに期待したい」と激励の言葉がありました。
最後に研修生代表が「同じ目標を持った仲間とともに、切磋琢磨しながら、初心を忘れず学業に励み、看護の発展のために力を尽くしていく覚悟です」と研修への力強い決意を語りました。約1年間の研修で「学ぶこと」の意味を体得してくれることを確信しました。
 開講式後の交流会では、研修に参加した動機や趣味、看護経験などを披露しあいました。式の緊張から解放され終始和やかな雰囲気でした。これから始まる研修へのアイスブレイクとなったようです。
この長きにわたる研修が、研修生一人ひとりにとって、かけがえのない素敵な人生の一ページとなることを願ってやみません。

写真:看護学教育方法演習グループ発表

平成30年度

東京都看護教員養成研修の閉講式が行われました

 平成31年3月4日(月)14時から東京都社会福祉保健医療研修センターで閉講式が行われました。当財団は平成24年度からこの事業を東京都より受託しており、本年度で7回目の修了生を送り出しました。7年間で合計265名の看護教員が誕生し、都内のみならず全国で活躍しています。
 今年度の修了生30名は、昨年5月から11か月間、基礎分野・教育分野、専門分野の講義・演習・教育実習、35単位870時間全て修了し晴れてこの日を迎えることができました。
 修了証書授与では、杉村理事長から小池百合子東京都知事名の修了証書を一人ひとりに手渡されました。
 理事長の式辞では、「看護職には、これまで以上に多様性・複雑性に対応した看護を創造する能力が求めらる。この研修で得たことを更に発展させて教育に携わってほしい」との言葉が送られました。続いて東京都福祉保健局医療政策部医療改革推進担当部長から「看護や医療の動向を踏まえ、社会のニーズに対応できる質の高い看護師育成に貢献してほしい」と祝辞がありました。都内看護系連絡協議会会長からは、自分と向き合い困難を乗り越えたことを称える温かな言葉を頂きました。さらに昨年の修了生から、「この研修で得た学びが、自分自身の看護教員としての土台となっている。同じ仲間として共に歩んでいきましょう」という熱いエ-ルを頂きました。最後に修了生代表からの謝辞があり「挫折しそうになったこともあったが仲間の存在は大きく共に苦しみ喜び、いたわり合いながら乗り越えられた。グループでの学びや成果や達成感はたとえようのない大きなものだった。今後も学び続けたい」と頼もしい言葉が聞かれました。式後、財団の教育担当者から修了生一人ひとりに贐のメッセージカードが手渡されました。
 修了生の表情は達成感や清涼感で満ち溢れていました。この研修で学んだことを糧に、それぞれの分野で学び続け、成長することを心から願っています。

写真:閉講式1
写真:閉講式2

「看護学教育実習」終了!!  「体験」が学びの源 !! (H31.1月更新)

 看護学教育実習は看護教員を目指す研修生にとって欠かすことのできない重要な学習です。11月の一か月間、都内14校の看護専門学校に分かれ講義の実践、臨地実習指導など看護教員の役割を体験しました。看護学教育実習が始まる前の7月から10月末まで、看護学教育方法演習、臨地実習指導方法演習で演習講師や実習校の教員の指導を受けながら指導案の作成・修正を何度も何度も繰り返してきました。その粘り強さは、「よりよい授業、自分の納得のいく授業をしたい」という研修生の強い思いが原動力になっています。
 指導案を作成し実施・検証する途上で、教材や学生の捉え方、授業展開や臨地実習指導の難しさを体験的に学びとっています。その体験を通して、教員として必要な能力が磨かれ一段と成長しました。
 終了後はセンターに戻り、教育実習のまとめとしてグループワーク・発表・討議を行い14校での学びを共有・深化しました。「初めての講義は、緊張したが学生や先生方の温かさに支えられできた」「看護学校では、教員全員で学生を支えている」「集団を作る個をみることで、集団の見え方も変わる」など講義・実習指導以外にも多くのことを学んでいます。教育実習前の不安は安堵の表情に変わり「教員は大変だがやりがいがある」「学生の成長を楽しめる教員になりたい」など生き生きと語っていました。
 講義や臨地実習指導の実践的な看護教育方法の学びに留まらず、将来の看護教員としての礎となる看護教員の在り方まで発展させることができました。教員の質が教育の質を左右します。研修生は、この経験を糧に、よりよい教育を目指し自己研鑽し続けていくことを確信しています。支えて下さった実習校の先生方、学生の皆様ありがとうございました。

写真:模擬講義

看護学教育方法演習  模擬講義の実施(H30.10月更新)

 看護学教育方法演習は、3単位90時間と他科目と比べ最大の単位・時間数を設定しています。科目目標は、「①授業科目1単元の指導計画及び本時の指導案を作成できる。②作成した指導案を基に模擬講義を実施し、評価・修正できる」です。授業方法として6月から9月末までの4ヶ月間、演習という学習形態をとっています。看護学教育方法概論・看護学教育方法を講義で学んだ後、授業案を作成します。授業案は、授業を実施するための計画書です。11月の教育実習では、実習校で全員が90分の講義を実施します。
 今回の演習では、教育実習で実際に講義予定の単元・主題で個々に授業案の作成をしました。模擬講義では、本時の指導案の中の20分の展開部分を実施しました。「内容を精選するのが難しかった」「学生に教えたい内容をきちんと伝えるには授業方法の工夫をすることが大切である」など体験してみなければ気づけない多くのことを学びとりました。
 模擬講義は、仮説である指導案を基に実施することにより、授業案の設計、授業の実施段階における修正・改善点を明らかにする意義があります。
 優れた授業は、何を(内容)、どのように(授業方法)にするか、両方揃っていることが大切です。高級な食材でも料理の仕方で残念な料理になるように、内容がよくても方法が不適切な場合、結果的に残念な授業になってしまいます。今後も繰り返し模擬講義を実施することによりブラッシュアップし、よりよい授業実践を目指して研鑽していくことを期待しています。

写真:模擬講義

「看護学教育方法演習」グループ発表(H30.8月更新)

 5月の開講以来、看護教員に必要な知識・技術を学び始め3ヶ月が経過しました。本授業は、31科目のうちの1科目で看護学教育方法演習(3単位90時間)の中間のグループ発表となります。看護教員が授業を実施するために必要な授業案作成のプロセスを学ぶもので、11月から始まる看護学教育実習の前に位置付けています。
 まず、グループで教材の看護学校の教育理念・教育目的・目標・教育課程を読み解き、その後、単元指導計画の立案をしました。研修生は、共通の課題に向けて悩み・苦しみながら思考し迷路に入ってしまうことも多々ありました。その都度、グループ毎に配置されたベテラン講師のアドバイスを受けながら、多角的な視点で深く解釈し、指導計画を立案していきました。質疑応答では活発な意見交換がなされ、自信をもって活き活きと応答していた姿に3ヶ月の成長を実感しました。
 1人では考えが及ばないことも、グループワークでは他の人の意見に耳を傾け、知恵を出し合い討議を深めることができていました。そのプロセスで対人関係力、コミュニケーション力、役割分担の重要性・責任感を身につけ自他共に成長できたことは言うまでもありません。こうして階段を一つずつ昇っていき9月以降は、個人での授業案作成、模擬講義の実施へと進行します。
 演習や教育実習での基本的な学びが、将来の看護教員としての素地を育んでいきます。今後どんな花を咲かせてくれるのか、研修生の成長が楽しみになる一コマでした。

写真:グループ発表

32名の研修生を迎え、7年目の開講式 (H30.5更新)

 5月1日(火)11時から平成30年度東京都看護教員養成研修の開講式を行いました。全国12か所の都道府県で開催される「専任教員養成講習会」ですが、東京都の本研修は昭和46年から実施されている歴史ある講習会です。これまで2,381名の方が修了しています。当財団では平成24年度に東京都から受託しており、6年間で235名が修了し看護教育の現場で活躍しています。
 今年度の看護教員養成研修生32名の方々は、病院で臨床指導者として看護学生の指導に関わっていた方が多いですが、既に看護学校で教員として働いている方、これから看護教員を目指したい方など様々です。
 開講式では、当財団の理事長から「社会が必要とする看護師を養成するには、教え導く看護教員の力量が大切であり、この研修はきわめて重要な意味をもつ」と、式辞がありました。本研修の主催者である東京都福祉保健局医療改革推進担当部長からの挨拶では、2025年問題に触れ「医療職員とくに看護職員の人材養成が大切であり、本研修での看護教員としての学びに大いに期待したい」と激励の言葉がありました。
 最後に研修生代表が「同じ目標を持った仲間とともに、切磋琢磨しながら看護教育を学び、目指す看護教員に少しでも近づけるよう初心を忘れず学業に励みたい」と力強い決意を述べ、約1年間の研修で「学ぶこと」の意味を体得してくれることを確信しました。
 午後からの交流会では、研修に参加した動機や趣味、看護経験などを披露し合いました。午前中の緊張から解放され終始和やかな雰囲気でした。この長きにわたる研修が、研修生一人ひとりにとって、かけがえのない素敵な人生の一ページとなることを願ってやみません。

写真:32名の研修生を迎え、7年目の開講式

このページに関するお問い合わせ先

公益財団法人東京都福祉保健財団 人材養成部 職員研修室
tel: 03-3812-9362 fax: 03-3812-9365
e-mail: kangokyoin@fukushizaidan.jp